- 出版社/メーカー: ハピネット・ピクチャーズ
- 発売日: 2007/03/16
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思う作品や、主催者が企画した特集プログラムを上映している。
「フラガール」はその中の一本だった。
以前どこかのブログで、「フラガール」についてネガティブな評価の記事をたまたま読んで
しまい、見に行きたい気持ちがしぼんでしまった。
そのまま一年が経ってしまい、今回も見送ろうかな、と思っていたのだが、やはり自分で確
かめないといかん、と見に行くと、不覚にも涙を流してしまうほど良かった。
私も映画やドラマの感想で、ついネガティブなことを書いてしまうことがあるが、誰も読んで
いないにせよ、できるだけ良いことを多く書こうと思った。
面白いかどうかは、自分の目で確かめないといかんです。
私はこの映画を、松雪泰子が主役の物語として見た。
すごくいい役をもらって、全力で演じていたと思うが、不思議なことに各種の映画賞では、助演
の蒼井優が賞を総なめにしており、松雪泰子はスルーされている。
確かに蒼井優もよかったが、松雪泰子が評価されないのは納得いかない。
ただ、借金のエピソードは必要だったのか疑問だ。モデルになった女性には借金の事実はなか
ったそうだし、最後も借金取りがどうなったかは曖昧なままだ。
ああいかん、またネガティブなことを書いてしまった。
私が泣いてしまったのは、夜汽車に乗って東京に帰ろうとしている松雪泰子に、蒼井優らが
フラダンスの踊りで想いを伝える場面である。
この映画屈指の名シーンだった。
あと、蒼井優の親友で、親父に殴られ髪の毛を切られてしまう役の子(徳永えり)がちょっと
いいな、と思ったのだが、劇中で彼女たち親子は炭鉱をリストラされ、夕張へ引っ越すのであ
る。
その後の運命を思うと、胸がつまる。
キャスティングもブレがないし、フラダンスもよほど特訓したのだろう、見事な出来だった。
「フラガール」のような佳作が高い評価を得ているのは、まだ観客の目も腐っていないという
ことだろう(と思いたい)。
本当は、こういうテイストの映画は、シネカノンではなく松竹が制作するべきだったと思うけど。