- 作者: モリタイシ
- 出版社/メーカー: 小学館
- 発売日: 2006/10/18
- メディア: コミック
- 購入: 1人 クリック: 15回
- この商品を含むブログ (36件) を見る
いた。
今回は人気投票的に苦戦しているようだったが、徐々にペースをつかみつつあるようだ。
打ち切られるのかとドキドキしていたが、安心した。
私は、この作品が「うる星やつら」と同じ構造を持つことが分かったとき、うまくいくと化けるかも
しれない、と思った。
つまり、主人公の男の子がいて、彼に惚れている女の子がいて、でも主人公は他の女の子のことが好き
で‥‥という黄金の三角関係がきっちり成立しており、このパターンをうまく広げれば、どんどん話が
転がっていくからである。
具体的に見ていこう。
主人公の大塚錬児は、恋愛したくてたまらないのだが、いつも自分が空回りしてうまくいかない。
彼の溜まりに溜まったマグマのような欲望を利用して、レンジマンに変身するのだが、この際そういう
設定は置いておく。
ヒロインにあたる風香は国民的アイドルだが、素顔を誰にも見せることなく暮らしている。
唯一、自分の感情を爆発させることができる相手が大塚錬児なのだが、いまのところお互いにそのこと
に気がついていない。
ふたりが相思相愛になれば、このマンガは終わる。
そこを何かと妨害するのが、次々と現れる女性キャラである。
といっても、宇佐美千代や榎本亜由美のような、レンジマンに変身する女の子たちではない。
なぜなら、彼女たちは大塚錬児と恋愛関係にならないからだ。
むしろ、レンジブルーに変身する奥田拓郎との別の三角関係が予想される。
ここで別の男性の三角関係を出したところが、このマンガのいまひとつブレイクできないところでは
ないかと思う。
物語がドライブし始めるのは、ソラシ・ド・レミファンという異性人の女の子が出てきてからだ。
もし彼女が大塚錬児のことを好きになれば、風香とのきれいなトライアングルができる。
つまり、大塚錬児=諸星あたる、風香=三宅しのぶ、レミファン=ラム、という関係になるわけです。
(ついでにいうと、Dr.荻窪=錯乱坊ね)
初期の「うる星やつら」は、基本的にこの三人で話がまわっており、「RANGEMAN」でも、風香が嫉妬
すればするほど面白くなるはずだ。
ただ、「うる星やつら」も中盤以降はラムとあたるの関係が濃くなっていき、しのぶは三角関係から
外れてしまうのだが‥‥
また、基本的に諸星あたるはナンパをするが、ふられてもケロッとしている。
ここがふたつのマンガの大きく違うところで、あたるは単純に性欲を発散させたいのだが、鍛児は恋愛
がしたいのだ。
このあたりに時代性が入っていると思う。
つまり、諸星あたるはいくら女の子に振られても非モテではないが、大塚錬児は非モテに分類されるの
ではなかろうか。
そして、非モテの恋が成就するときこそ、「RANGEMAN」はきちんと完結するのだと思う。
ていうか、そうなればいいなぁ、と。
ついでにいうと、同じ少年サンデーで連載されている「絶対可憐チルドレン」も、「うる星やつら」の
後継だと思う。諸星あたるの性格は明石薫に移行されているけれど、皆本光一が理不尽な暴力に遭う場
面は、あたるがラムちゃんの電撃を食らうのと似ている。
なお、付け加えておくと、私は「うる星やつら」原理主義者ではなく、似ている作品をパクりだと非難
しているわけではないです。
「絶対可憐チルドレン」にしても、他の作品からのいろんな引用やパロディが見られ、それぞれ優れた
表現になっていると思う。もちろん「RANGEMAN」もそうだ。誤解なきよう。
本文と写真はまったく関係ありません
熊井ちゃんを中心とした三角関係
川*^∇^)||<さんかくかんけいって数学のことですか?