プリンス

プリンスがブラックミュージックの歴史の中で、どういう位置づけなのか分からないが、
私は、アルバム「パープルレイン」から「ダイアモンド・アンド・パールズ」までを
最も熱心に聴いた。


最も完成度が高いと思ったのは「パレード」である。

パレード

パレード

ジャッケットを見ると、変態のオッサンにしか見えないのだが、中味は最高だ。
音色が、なんというか“密室感”にあふれており、スピーカーで聴くよりもヘッドフォンで
聴いた方がハマると思う。


プリンスの最も有名なプロモーションビデオは、映画「バットマン」のサントラからシングル
カットされた『Batdance』だろう。

バットマン

バットマン

当時(1989年)「とんねるずのみなさんのおかげです」で、石橋貴明がそのままパロディに
していた。


バラエティに富んでいるのは二枚組の「サイン・オブ・ザ・タイムズ」だろうか。

サイン・オブ・ザ・タイムズ

サイン・オブ・ザ・タイムズ

好きなのは『Starfish & Coffee』と『U Got the Look』かな。Disc2 の曲はほとんど
いい。


私がついていけたのは、1991年発売の「ダイアモンド・アンド・パールズ」までだった。

DIAMONDS & PEARLS

DIAMONDS & PEARLS

このアルバムの中では、『Money Don't Matter 2 Night』が好き。
これ以降は、私にとってはキャッチーな曲がほとんどなくなっていったような気がする。


おそらく、いまの人にとって一番ポピュラーなプリンスの曲は、K-1 のテーマソングになった
『Endorphinmachine』であろう。
これが入っているアルバム「ゴールド・エクスペリエンス」は、曲と曲の間に英語とスペイン
語で女性のアナウンス(?)が入っており、なんだかよく分からなかった。

ゴールド・エクスペリエンス

ゴールド・エクスペリエンス

  • アーティスト: アーティスト・フォーマリー・ノウン・アズ・プリンス
  • 出版社/メーカー: ダブリューイーエー・ジャパン
  • 発売日: 1995/10/10
  • メディア: CD
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私が好きだった時期のプリンスの曲は、割とオタクっぽいイメージがあり、従来のファンク
などで表現されている「バカっぽさ」がない。
ただ、最大のヒットアルバムである「パープルレイン」のB面(ていうか6曲目以降)は
ノリノリで誰にでも楽しめた。だから大衆受けしたんだろうね。


こういう頭を空っぽにして楽しめる曲なんか、いくらでも作れるんだぜ、とプリンスが思って
いたかどうかは知らないが、どんどん前衛的になっていって、とうとう私のような凡人には
理解できない境地へ旅立ってしまった感がある。


ここ最近のプリンスのアルバムは聴いてないのだが、アルバムの売り上げが復活していると
いう話を読んだ。
また、私にも分かるプリンスに戻ってくれるとうれしい。


そうそう、プリンスが「パープルレイン」でブレイクしている頃、南海放送の深夜のラジオ番組に
「ポップスヒコヒコタイム」というのがあって、このDJがプリンスをなぜか毛嫌いしていた。
彼の好みは、ブリティッシュロックだったので、米国のファンキーでエロい音楽は合わなかったの
でしょう。
愛媛県の保守性をあらわすエピソードでしたw