- 作者: 竹本泉
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2005/06/23
- メディア: コミック
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竹本泉は「あおいちゃんパニック!」からの読者であるが、失礼なことに、ときどき
本屋で(この単行本はもう買ったっけ‥‥?)と迷ってしまうほど、カバーの絵が
同じに見える。
ま、マンガの内容もほぼ同じようなものであるが、私はある意味、落語を聴くように
竹本泉の作品を楽しんでいる。可愛い女の子と変なものとネコが出てくれば、もう
それだけで十分。
この「さくらの境(きわ)」というマンガも、可愛い女の子たちの話である。
ひとりは世話焼きタイプで、もうひとりは甘えん坊。
だが、甘えん坊の女の子は、学校ではキリッとした生徒会長をしている。
外ではキリリ、家の中ではデレレという、流行のタイプ‥‥なのかな?
ストーリーがどうなるかドキドキするわけでもなく、本当にまったりと楽しめる
作品だが、何にもないようでちゃんと読めるようにマンガが描けるというのは、
実は大変なことなのです。
私が思うに、竹本泉作品の登場人物は、古き良き時代の都立高校にいるような気が
する。少なくとも、そこがルーツではなかろうか。
進学校ならではの男女交際というものがあるとすれば、それを頑ななまでに守って
いると思う。
とよ田みのるの「ラブロマ」というマンガは、その系譜に入るだろう。
あとは、少女マンガならではの、ホモソーシャルな関係(というのか?)をきっちり
描いていることか。
ほら、女子どうしで手をつないだり、一緒にトイレに行ったりする行動があるでしょう?
ああいうのを、さらっと表現していて、いやらしくない。
(「トランジスタにヴィーナス」みたいにエロいのもあるけど‥‥)
- 作者: 竹本泉
- 出版社/メーカー: メディアファクトリー
- 発売日: 2004/09/22
- メディア: コミック
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こういうマンガ家が、ちゃんと単行本を出し続けられるというのは、いかに日本の
読者のリテラシーが高いかということを証明していると思うんだけどなぁ。
ネコとSFが好きな人は「ねこめーわく」がお勧めです。
- 作者: 竹本泉
- 出版社/メーカー: 主婦と生活社
- 発売日: 1993/08
- メディア: 単行本
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