現代社会の理論―情報化・消費化社会の現在と未来 (岩波新書)
- 作者:見田 宗介
- 発売日: 1996/10/21
- メディア: 新書
ところは間違っていないと思う。
この本が書かれた1996年は冷戦が終結して自由主義陣営が勝ったと思われて
いたので、そこから資本主義をどう修正していくか、という話になっている。
ところが2020年では中国が台頭して米国を脅かすほどになった。
アングロサクソン型の資本主義ではなく、中国型の国家資本主義が世界を
席巻している。
豊かな社会は持続可能なのか、より厳しく問われなければならない。
四半世紀前に出された問題提起が、いまほとんど顧みられていないどころか、
グローバル化によりますます悪化しているのが絶望的だ。
そのあたりの展望は、2018年に出された「現代社会はどこに向かうか」を
読まなければならないのだろう。