シネマサンシャイン割引の日のレイトショーで観客は15人ぐらい。
特典のクリアファイルをもらえてよかった。
これは女の子が木っ端微塵ににふられる話である。
「あの花」「ここさけ」に続く三部作だそうだが、ずっと成熟した作品に
なっていた。高校生だけではなく大人もからんでいるからだろうか。
アニメでしか表現できないファンタジーももちろんあるが、リアルな
現実に軸足を置いた演出になっていたと思う。
吉沢亮は31歳と18歳を声優が初めてとは思えないほど巧みに演じて
いた。吉岡里帆もやわらかい演技がよかったし、若山詩音は初々しい
弾け方をしていた。
落合福嗣が演じた子持ちの中年男も見事だったし、その子供を演じた
大地葉も素晴らしかった。
また、背景美術の美しさは見事なもので、実写よりもきれいな秩父を
表現していたと思う。
50を超えたおじさんから見ると、31歳なんてまだまだ若い。
挫折したってこれからいくらでも幸せになれる。
そういうエールを感じた映画だった。
とても面白い映画なので、ぜひ見に行ってほしい。
ただひとつ気になったのは、主人公の友達の子だ。
あの子は必要だったのかどうか、ちょっとひっかかる。
あと、お姉さんが地元に残ってやりたかった夢というのも
明示されていなかったのだが、何だったんだろう。
最後には幸せになったからいいのか。