*[本]きみはポラリス

きみはポラリス (新潮文庫)

きみはポラリス (新潮文庫)

巻末の中村うさぎの解説で私の思ったこともだいたい書いてあるので、
ただ面白い短編集だった、ということだけ書き留めておきたい。


私が一番すきなのも「冬の一等星」で、次が「森を歩く」と「優雅な
生活」かな。
人間のどす黒いところを描いたのはちょっとしんどいので、読後感が
やさしいのを好む。


「冬の一等星」を書くとき、作者は実際に高速道路を走ったのだろうか。
それとも誰かが運転しているクルマに乗っていたのだろうか。
私はなんとなく後者だと思う。



著者の「ビロウな話で恐縮です日記」の“タイトル”というエッセイに
よると、本書のタイトルは『憎いあんちくしょう』『愛羅武勇』
『ファッキン・ラブ』『ミンクとスカンク』『山椒は小粒でもピリリと
からい』という候補があったらしい。
『きみはポラリス』に決まって本当によかった。