- 作者: 上原善広
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2015/10/16
- メディア: 新書
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引っかかるのだが、それ以外は面白かった。
最初の方にアブラカスの話が出てくる。
私がこの食べものを知ったのは、大阪製作のテレビ番組「今ちゃんの実は」だった。
今田耕司がMCで、サバンナやシャンプーハット、千鳥やミサイルマンがレギュラーの
深夜番組である。
松山では1ヶ月遅れぐらいで放送しており、番組の人気コーナーに大阪周辺の飲食店を
紹介するものがある。
その中で、かすうどんが出てきて、最初は天カスかと思っていたが、実はアブラカス
という未知の食べものだったので、へぇ、と興味を持った。
もともとは食肉を扱う被差別部落の人たちが食べていたものが、一般的な地域にも
普及している驚くべき現象だそうで、後半に語られる在日朝鮮人と被差別部落の
関係が、焼き肉にどう影響しているかも面白かった。
ちなみに本書によるとホルモンの語源は大阪弁の“放るもん”ではないそうだ。
医学用語のホルモンからきているとのこと。
その他、アイヌや沖縄の料理もレポートしており、正直どれもあまりおいしそうでは
ないのだが、消えゆく文化みたいなので、一度ぐらいは食べてみたいと思った。