なんといっても、ピエール瀧である。
これを見たら、ぜひ使ってみたいというプロデューサーが行列を作るのでは
あるまいか。それともすでにそういう状態なので起用されたのか。
私のピエール瀧のイメージは、全裸で靴下だけはいた奴が踊っている、という
ものだったが、いつの間にこんな渋い役者になったのか。
同じくNHKの大河ドラマ「軍師官兵衛」で蜂須賀小六を演じていたが、そのときは
そこまでの存在感はなかった。
慌ててwikipedia を見たら、「アナ雪」のオラフの吹き替えもやっているし、
実は演技のキャリアを着々と重ねていたのだった。
恐るべし、ピエール瀧。
あと、柴田恭兵もよかった。
やっぱりこの人は正しいことをする役が似合う。
その意味では、宇津井健と同じ系統の俳優なのかもしれない。
↓
物語は、ミステリーマニアではないので、良かったとも悪かったとも言えないのだが、
個人的には楽しめた。
私は警察よりも、記者クラブの新聞記者たちのリアリティに驚かされた。
地方記者のえげつなさもそうだが、終盤になって東京からやってきた本社の記者が
警察のキャリアを苛めるあたりは、こんなに傲慢な奴らなのか、とゾッとした。
その東京本社の記者を演じた堀部圭亮もよかった。
視聴率が悪かったらしいが、見なければ損をするドラマである。