今日、愛媛県の八幡浜(やわたはま)市で「グルメ甲子園」なる
イベントが開かれたそうだ。
NHKのデータ放送によると
「グルメ甲子園」は、地元の食材を使った新しいご当地グルメの開発に
取り組む高校生が料理を実演して販売し、審査員の評価と食べた人の
投票で競う大会です。
3回めのことしは、愛媛県のほか秋田県や大分県など、全国から、
25の高校などが参加しました。このうち、大洲(おおず)市の大洲農業
高校が考案した「ちゃんぽんコロッケ」は、地元の名物「八幡浜ちゃんぽん」
の麺と具をちくわの中に入れて揚げたコロッケです。(中略)
料理は50円から500円で販売され、訪れた人たちは、新しいご当地グルメを
楽しみながら気に入った料理に1票を投じていました。
大会ではこのあと味やアイデアなどを踏まえて審査員がつけた得点に、
訪れた人たちの人気投票を加えて審査が行われました。
その結果、滋賀県の綾羽高校が考案した、近江牛のローストビーフの
にぎりずしなどを盛り合わせた「近江3貫盛り」が優勝しました。
優勝した綾羽高校の男子生徒は、「地元の食材をたっぷり使っている
ので自信を持って提供できました。皆さんに『おいしい』と言われて、
うれしかったです」と話していました。
とのことである。
↓
毎度イチャモンをつけて申し訳ないが、これは食材のハンデがあって
不公平ではないか。
値段は高くなるとはいえ、そりゃ近江牛のローストビーフが勝つに
決まっている。
地元の食材を活かした、というくくりがあるからしょうがないけれど、
高校生の料理の技能を競うのなら、フェアであるべきだ。
↓
それに、地元の食材を使って新しいご当地料理を作る試みが、たいてい
失敗しているのは、奇をてらって変にいじくり回すからだ。
名物料理は、時の試練を経て磨かれるものだろう。
どうも大会の主催者は、ご当地料理とB級グルメを同じようなものとして
考えているような気がする。
が、人気のあるB級グルメというのは、焼きそばだったり焼き鳥だったり、
必ずしも地元の食材と関係があるわけではない。
屋台などで好まれる、ソースやタレを使った香ばしいにおいで客を引き
寄せるものが多い。
うどんやラーメンにしても、少なくとも数十年かけて定着したものが
多く、現在までそれがない地域というのは、そもそもご当地料理を
開発する能力が低いのではないか。
↓
かといって、こういう試みを全否定したら、単なる悪意をまき散らす
だけである。
私は、あまり地元の食材にこだわる必要はないと考える。
後追いでいいから、焼きそばとか丼とかうどんとかラーメンなどを
開発して、20年ぐらいかけて定着させる方が、経済的効果は大きい
のではないか。
それを呼び水にして、魚とか野菜などは新鮮なものをおいしく食べて
もらう方がいいと思う。
まずは地方に人を引き寄せなければ話にならんだろう。