マクドナルドのハンバーガーの売れ行きが伸び悩んでいるらしい。
といっても、今でもものすごい数が売れているはずで、右肩上がり
ではなくなった、ということだろう。
そこでふと思ったのだが、食べ物は永遠に売れ続けるものなのだろうか。
寿司や蕎麦が手軽に食べられるようになったのは江戸時代で、すでに
250年ぐらい途切れることなく販売されている。
カツ丼や牛丼も、デビューしてからずっと愛されている。
いわゆる外食において、一時的に大流行したけれど、その後ぱったりと
売れなくなって廃れてしまったもの、というのはあるのだろうか?
お子様ランチはそうかもしれないと思ったが、今でも細々とあるらしい。
喫茶店のナポリタンというのも絶滅危惧種に思えるが、地方では生き残って
いるだろう。
つまり、ほとんどの外食は、誕生してからずっと存在し続けているのでは
ないだろうか。
たとえひとつの店が潰れたとしても、どこかで誰かが作り続けている。
そんなしぶとさを持っているような気がする。
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ハンバーガーの場合は、ひとつの企業が世界中で販売しようとした点が
他の外食と違う。
フライドチキンやピザもそうだが、米国で成功した企業は、当然のように
世界中に販路を広げている。
それがファストフード批判につながるわけだが、ここまで商売を広げた
のは大したものだと言わざるをえない。
ただ、米国の食べ物が本当に外国で定着したかどうかは、まだ分からない
のではないか。
日本でこれからもずっとハンバーガーが売れ続けるとは、誰も断言できない
と思う。
もし、採算がとれないからと日本マクドナルドが撤退したとしても、
ロッテリアなどの他のハンバーガーチェーンがある限り、ハンバーガーが
なくなることはない。
しかし、日常的な食べ物ではなく、ちょっと珍しい軽食になってしまう
のではないだろうか。
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こんなことを考えるのは、私が年に1回食べるかどうかというオッサン
だからだろう。
若者は毎日のように食べているだろうし、我々のような世代が死ねば、
むしろ老人になってもハンバーガーを食べる人は増えるのかもしれない。
つまり、新しい食べ物は、ひと世代を経ないと安心できないのではないか、
と思うのである。