Boaz2015-01-01

明けましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。


夜中にEテレで再放送している「ニッポン戦後サブカルチャー史」を
なんとなく眺めております。
1980年代に入ると、自分の記憶や体験と合致するものごとが紹介されて
面白いです。


講師役の宮沢章夫は、いかにも演劇の人らしく胡散臭い感じがします。
鴻上尚史と同世代のようです。


たぶん、1980年代は才能のある人が演劇界に集まっていた時代で、その
生き残りが彼らなのでしょう。
それは世の中にお金が回っていた証拠で、演劇をやっていても食えて
いた若者がたくさんいた、ということでありましょう。


では、宮沢章夫鴻上尚史のような人は、いまの演劇界から出ている
のか。
宮藤官九郎がそうかな、とも思いますが、むしろ松尾スズキの方が
近いでしょう。
その松尾スズキも、もう52歳と若手とは言えません。


おそらく演劇をやっている人のところには、ほとんどお金がまわって
いないのではないか、と想像します。
ラディカルなことをやる前に、まず自分が食べていくだけで精一杯
なのではないでしょうか。


それは演芸もそうで、時代を画するような芸人が出てこないのも、
社会に余裕がなくなっているからではないかと思います。


正月早々、暗い話になってしまいましたが、どうでもいいことや役に
立たないことにお金が回らなくなったら、面白いことや楽しいことも
出てこなくなる、という理屈でした。