Boaz2014-11-12

ローカルな話。


今年の秋の高校野球四国大会で、県立今治西高校野球部の監督が、
試合中にベンチで選手を平手打ちした。


この場面はテレビでもしっかり映っていたらしく、後から問題になった。


ところが、監督も選手も、これは体罰ではなく、あくまでも激励のため
だった、と主張し、野球部員の保護者たちも、高野連に寛大な処分を
求める嘆願書を出した。


で、高野連は、理由はどうあれ暴力をふるうことは許されない、として、
監督を謹慎処分にした。


今治西高校は四国大会で準優勝し、来春の甲子園センバツ大会の出場が
有望視されているが、監督が指揮をとることはできないらしい。



今治西高校には気の毒なことだが、私は高野連の判断は正しかったと思う。
たぶん、この監督は平手打ちなど普通のことだと思っていたから、テレビ
中継がある試合中でも選手を叩いたのだろう。


そこまでしないと野球が強くなれないのだろうか。
今治西高校は県内でも上位の進学校である。
気合を入れるにしても、別の方法があるはずだ。


平手打ちする指導者は、全体の指導者のうち何割ぐらいいるのだろうか。
彼らは脳筋だから、暴力はダメですよ、と言っても分からないだろう。
なので、彼らが死に絶えるまで、スポーツの指導から暴力がなくなることは
ない。


どんな競技であれ、高校生や中学生を指導する人は、暴力をふるわない
ような講習を受けて、資格を取ってから、その仕事に就くようにしないと
ダメなのではなかろうか。



保護者から嘆願書が出るぐらいだから、今治西高校の野球部の監督は、
人格者でもあったのだろう。
しかし、それと暴力は別である。
保護者が、その分別をなくしていることが、問題の根深さを物語っている。