Boaz2013-10-05

アニメ「キルラキル」第一話を見た。
面白い作品は最初から面白い。名作になると思う。
ちょっと島本和彦の「炎の転校生」っぽいテイストがあって、オッサン
にはたまらない。
今期イチオシである。




話は全く変わるが、朝日新聞にひどい会社の話が載っていた。

心むしばむパワハラ

「おいテメー、最近売り上げがねーな。テンション上げるぞ。服脱いで踊れ」
 午後8時過ぎ、東京都の男性(34)がオフィスで営業の電話をかけていると、
年上のマネジャーが命令してきた。


 30人ほどの同僚が残っているが、上司の命令は絶対だ。ためらうことなく
全裸になり、机の上に乗った。命じられるまま、当時はやっていたロックバンドの
歌を、踊りながらうたった。


 同僚たちがどっと笑うと、男性もつられて笑った。「笑われるのはつらく
なかった。怒られるよりは、こっちの方がずっと楽だった」。全裸で踊らされた
ことが何度もあったと、男性は振り返る。


 当時勤めていたのは、東京都に本社があるオフィス機器の販売会社。今まで
取引がなかった中小企業に急に電話してアポイント(訪問の約束)をとり、
コピー機を売る仕事だった。営業マン1人につき毎月4〜10台の販売ノルマが
あり、「ノルマをこなさなければ、人として扱ってもらえない会社だった」。


 朝8時半に出社。朝礼で腕立て伏せとスクワットをさせられてから、仕事が
始まった。営業先のリストを見て、片っ端から電話をかけた。「間に合っている」
と言われて、すぐに電話を切られる場合が多い。手をぬいていないか、マネジャー
がずっと監視していた。


 夕方になって1件もアポが取れていないと、冷や汗が出た。マネジャーが
怒り始めるからだ。
「なにボヤボヤやってんだよ! 電話離すんじゃねー」。怒鳴るマネジャーに、
手と受話器を粘着テープで巻きつけられた。イスを蹴飛ばされ、テープを巻いた
手で、立ったまま電話をかけ続けた。


 午後10時、アポ取りの電話ができない深夜になると、マネジャーの前に正座
させられた。「なんでアポ入らねーんだ。死にてーのか!」「仕事できねーやつ
だな。親の育て方が悪かったのか?」
 長い日は午前1時ごろまで、マネジャーの説教は続いた。2004年に入社し、
5年もたたないうちに過労とストレスで頭痛がひどくなり、退職を決めた。


 大学を卒業後、フリーターをへて選んだのが、この会社だった。「数年間
耐えられたのは、こういう働き方が社会人の常識だと思っていたから。マインド
コントロールされていたんだと思う」


こういう会社は氷山の一角なのだろう。
被害者の男性も酷い目に遭っているが、マネジャーもたいがいだ。
ずっと人を監視して怒鳴り声をあげ、夜中の1時まで説教をするのである。
そうしないと、さらに上の人間に同じことをされるからだろう。


不思議なのは、ものを販売するのと気合が相関していると本気で考えている
ところだ。いくら気合を入れても、需要のないところに電話をかけるのは
無駄である。


どうしてこんな営業しかできないのだろう? 経営者がよほど無能なのは
間違いないが、それで会社が成り立っているのも驚きだ。
マネジャーがどういう人生を歩んできたのか知りたいし、同様の人は同じ
パワハラをしているのでは、という予測が立つ。


私の仮説は、学校の部活である。いわゆる体育会系の弊害が、ブラック
企業に現れているのではないか。
運動部の指導者は基本的にバカである、という前提に立って、彼らを
根絶やしにしないと、こういう被害は後を絶たないような気がする。


ちなみに外国では、こういう形態の会社は存在するのだろうか? 
韓国にはたくさんありそうな気がするけど。