お彼岸なので墓参りに行ってきた。
生きている時間と死んでからの時間が逆転する分岐点がある。
80歳まで生きた人は、死んでから80年後にそのときが来る。
6歳で亡くなった子供は、亡くなってから6年後にそのときが来る。
長生きした人は、その分岐点に、生前つきあったことのある人々が
ほとんどいなくなるだろう。
著名人でない限り、忘れ去られてしまう。
しかし、早く亡くなった人は、残された人々にその分岐点を意識
させるだろう。
死んだ子の歳を数える、という言葉がある。
いまさら後悔してもしかたないことを言う、という意味で使われる。
けれど、現実に死んだ子の歳を数える親の気持ちはどうなのだろう。
生きているときより死んでからの方が長いというのは、どういう
感じなんだろうか。
人生が短ければ短かったほど、哀しみが深くなるものだろうか。