Boaz2013-03-04

北海道で地吹雪による悲しい事故があった。
それで思い出すのがテレビ版の「北の国から」である。


何話目か忘れたが、竹下景子吉岡秀隆が地吹雪のためにクルマに
閉じ込められてしまう。
帰りが遅いのを心配した田中邦衛らが捜索するが、なかなか発見でき
ない。


そこに大友柳太朗が現れ、飼っていた老馬を使って見事にクルマを
探し当てる。
倉本聰らしい、機械文明批判である。
(その後、老馬は維持できなくなって売却されてしまい、泥酔した
大友柳太朗は自転車から橋の下に落ち、死ぬ)


ドラマで描かれていたということは、同じような事故が何度かあった
ということだろう。倉本聰が取材で聞いたことを脚本にしたのかも
しれない。
当時は携帯電話もないし、より救出が難しかっただろうから、悲劇と
して地元の人の記憶に残っていたということも考えられる。


二度とこういう事故を繰り返さないためには、クルマのエンジンを
切って中で待機するとき、なんとか防寒することである。


救命胴衣のように、寒冷地では防寒着をクルマの中に常備しておく
などして、24時間程度は耐えられるようにすれば、人が死ぬ確率は
減るのではなかろうか。


あるいは、ホッカイロ的なもので、エンジンを切っても電力を使わ
ずに暖めるものをエアバッグのように仕込んでおくとか、メーカー
が考えてほしい。


でも、福岡で飲酒運転事故があり、それが大きく報道されたあと、
自動車メーカーは何か改善をしたのだろうか。
アルコールを検知するとエンジンがかからなくなる装置はあるが、
コストの関係で導入はされていない。


おそらく、この暴風雪の事故も数年すれば忘れられてしまうだろう。
雪に閉じ込められても安全なクルマなんて、エンジニアにとっては
どうでもいいことなのだ。
そんなことより、コストがかからない儲かるクルマを設計しないとね。