Boaz2012-06-26

ドラマ「リーガル・ハイ」が終わった。
最大のネタである写真の謎が肩透かしに終わり、カタルシスが得られ
なかったのが残念だった。


もしこのようなキャラクターの弁護士ドラマが30年前に製作されていた
としたら、堺雅人新垣結衣に負けたラストになっていただろう。
あくまでも理想が勝つ、というストーリーは、まだ視聴者の支持を得て
いたと思う。


しかし、現在ではそのようなラストは嘘くさいものとして評価されない
傾向にある。弱者は弱者のままであり、大企業の雇った弁護士には勝て
ないのである。


世相を反映したシニカルな物語は、これからも流行るかもしれないが、
それはテレビドラマの役割としてどうなんだろう、と思う。


このドラマを見ていて、堺雅人は「何を考えているのか分からない人」
を演じさせたらピカイチだな、と思った。
それは特徴となっている笑顔が、仮面のような役割をしているからだ。


ただし、二面性のある人、とは微妙に違う。
さわやかな笑顔だけど悪人、とか、頼りなさそうでヘラヘラしている
けど有能、という役が多いが、そうではなく、最後まで敵か味方か分
からないキャラクターがいいのである。


老人になったら、岸部一徳のような役者になるのではなかろうか。