シンセミア

シンセミア〈1〉 (朝日文庫)

シンセミア〈1〉 (朝日文庫)

猫猫先生ゼロ年代の文学ベスト10に入れていたので、にわかに興味が
わき、先日古本屋が閉店セールで、文庫本4冊セットを700円で売ってい
たので買っておいた。


それをようやく読み終えたが、なんとも感想の言いようがない。
面白かったのだけれど、登場人物の誰ひとりとして感情移入できなかっ
たし、ほとんどがロクでもないキャラクターだった。


まあ、長編小説の醍醐味である、少しづつ積み上げてきたものが一気に
疾走する快感は味わえたからいいのか。
それにしても、終盤のカタストロフはこれでもかという場面の連続で、
ちょっと食傷気味になった。


私はガルシア=マルケスの「百年の孤独」しか読んだことがないけれど、
南米文学の影響はあるのだろうなぁ、と思った。