大街道は終わった

先日、たまたま用事があって松山市の繁華街を歩いた。
大街道(おおかいどう)と呼ばれるアーケード街で、ここも郊外に
客を奪われてシャッターが降りている店が増えた。
とはいえ、まだ頑張っている店の方が多い。


以前から、大街道では自転車の乗り入れについて議論があった。
実験的に自転車用のレーンと歩行者用のレーンを分けたこともあった。


現在では、自転車は降りて押して歩かなければならないようになった。
それを徹底するために、退職後の老人を使ってパトロールをしている。
手には「自転車は降りる」と書かれたボードを持って立っている。


私はふだん自転車に乗っているので、買い物のときも店先に自転車を
停めておきたいが、それも許されない。
指定の駐輪場に置かなければならない。


いったい誰がこんな不自由な商店街で買い物をするだろうか。


大都市は電車で来る人が多いので、このような規制も分からなくはない。
だが、大街道は路面電車の駅があるだけで、ほとんどの人は自転車か
クルマでやってくる。
地方の人は、そんなに歩かないのである。


私は自転車で気軽に買い物がしたい。
だが商店街はそれを許さない。
だったら、もう行かない。それだけの話だ。


若い女の子がパトロールするならともかく、無数のじいさんばあさんが
ボードを持ってうろうろしている商店街に、客が大勢やってくると本気
で考えているのだろうか。


熊本や鹿児島にもアーケード街があって歩いてみたが、そんな規制は
なかったように見えたのだが……