松山三越が分社化して独立採算制になる、と発表された。
ということは、リストラで社員を減らし、給料も地方なみに引き下げられる
ということだ。
すでに、愛媛県内にいくつかあった三越の小型店舗は、すべて閉鎖が決まっ
ている。
デパートという商売は、もう消えゆく運命なのかもしれない。
松山三越の致命的な欠点は、鉄道の駅と隣接していないことである。
もうひとつのデパートいよてつ高島屋は、伊予鉄道のターミナル駅の上
にある。この違いは大きい。
映画「嫌われ松子の一生」で印象的だったのは、デパートの屋上の回想だ
った。1960年代から70年代にかけて、デパートは子供にとってもわくわく
する場所だったのだ。
不況に突入してからは、負け組はデパートで買い物するどころではなくなっ
たし、郊外に安くて広い駐車場があるショッピングモールへ行くようにな
った。
三越はもともとは呉服屋である。
手広く広げた商売を、もとの大きさに戻す時期が来ているのだろう。
しかし、もとに戻すにしても、大街道の入り口にある巨大な建物があるの
で、どうにも身動きがとれないのではなかろうか。
半分以上のフロアをどこかに貸し出さないと黒字にはならないと思う。