昨日見た映画「空気人形」で書き忘れたことがあった。
それは、フェリーニの名作「道」との関連である。
愛を知らない男ザンパノと、無垢な女性ジェルソミーナの物語は
あまりにも有名で、世界中の様々な映画に影響を与えている。
空気人形も、パターンとしては同じであるが、板尾創路が演じる
男はザンパノのような暴力的なキャラクターではない。
むしろ、愛を求めるがゆえにダッチワイフに語りかけながら夕食
を食べる男だ。
さらに、ペ・ドゥナもジェルソミーナとは若干違う。
嘘もつくし、自分の持ち主である板尾に愛情を感じることもない。
ただ、無垢である点は同じで、そういう女性を主人公にした映画
は、みんな「道」に似ているのかもしれない。