- 発売日: 2014/12/03
- メディア: Blu-ray
これは生まれ変わりの映画だろう。
いや、出産のメタファーと言うべきか。
サンドラ・ブロックが大量のデブリに曝される場面は、精子が射精される
ことを暗示しており、命からがらジョージ・クルーニーに救助されるのが
受精である。
そしてロシアのISSに逃げ込んだとき、へその緒でつながれた子宮にいる
赤ちゃんのように見えるカットがある。
これが受胎を意味している。
ところが火災トラブルによりISSから着陸船で脱出しなければならなく
なる。燃料がないので死を覚悟するが、ジョージ・クルーニーの幻影に
救われ、中国の宇宙ステーションまでたどり着く。
ここはマタニティ・ブルーともとれるし、父親の協力の暗示かもしれない。
とにかく中国の宇宙ステーションから着陸船に乗って大気圏に突入する。
ここが出産である。
なんとか海面に落ちて、水没する着陸船から抜け出して海上に上がる。
子宮から出てきて息をすることを意味している。
海岸までたどり着いて自分の足で立つことで、別の人生の第一歩を進む。
生まれ変わりである。
……という妄想を見終わってから思いついたのだが、もっと別のメタファーを
感じる人もいるだろう。
その意味ではすごくオープンな映画だと思う。