Boaz2016-05-28

昨日、愛媛県美術館で「ジブリ レイアウト展」を見てきた。
レイアウトというのは、アニメの画面設計のことで、詳しくは
http://www.ntv.co.jp/layout/about/03.html
こちらで解説されている。


鉛筆でラフに描き殴ったものを、よくこんなふうに興行して展示できるな、
と思ったが、実際に見てみると圧倒される。


特に宮崎駿が描いたレイアウトの線は、一発で決まっていて、みんな動き
出しそうである。これから動かすための絵なのだから当たり前だが、線に
迷いがないのだ。


晩年のものもいいが、初期の「アルプスの少女ハイジ」とか「母をたずねて
三千里」で残された貴重なレイアウトの線は、躍動していて若い。


一方、高畑勲監督は絵が描けない人なので、レイアウトはアニメーターが
描いていると思われる。
なんともキチッとした線で、そのまま原画になりそうである。


おそらく制作スタジオや監督によって、絵コンテやレイアウトの方法は
様々なのだろう。
ジブリの方式を他の人がやっているのかどうかは知らないのだが、展示で
上映していた宮崎監督のインタビューによると、レイアウトはそもそも
スタッフがとりかかる時間を短縮したいためにできたものだそうだ。


大勢の人の意志を統一するための方法は、アニメだけでなく、他の分野
でも応用できそうな気がする。