- 作者: 米澤穂信
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2014/03/20
- メディア: 単行本
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読後感はそれほどでもなかった。
米澤穂信の真骨頂は、やはり古典部シリーズや小市民シリーズのような日常の謎に
あるのではなかろうか。
しかし、高校生を主人公にした、人が死なないミステリ作品というのは、往々にして
未成熟な若者向けだと思われるフシがあって、社会に認知されるためには一般向けの
大人が主人公で人が死ぬ作品を書かなければならないのかもしれない。
私はそうは思わないのだが。
この短編連作を読んでいると、東野圭吾とかぶるようなところがあって、そこが直木賞を
逃した部分ではなかったのかと思わないでもない。
というか選考委員に東野圭吾がいて、ミステリ的なミスを指摘しているし。
↓
私は「柘榴」と「関守」が好きだった。
「満願」も良かったので、こういう女の怖さみたいなものを突き詰めてほしいと
思った。
そういう部分こそ東野圭吾とかぶるような気もするが。
今度こそ直木賞を取ってほしいと強く願っている。