口永良部島の新岳が噴火したニュースを見ていたら、京都大学大学院の教授だったと
思うが、ハゲたオッサンがヘリコプターの前で誰かに向かって
「いつ帰還できるかと言われるが、火山活動は1年とか2年とかの長いスパンで考え
なければならず、はっきりと答えることはできない」
みたいなことを、かなりキレ気味に話していた。
たしかに仰るとおりなのだが、たぶん何人もの勉強不足の記者から、同じ質問を
されて頭にきていたのだろう。
一方、記者にすれば、専門家なのに分からないのか、と思ったのかもしれない。
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このギャップは、地学が高校でほとんど履修されなくなったことに遠因があるのでは
なかろうか。
私も履修しておらず、モホロビチッチ不連続面という単語をぼんやりと記憶している
だけだ。
これだけ火山があり地震も頻発している国で、地学が軽視されているのは、勉強しても
お金にならないと思われているからだろう。
実際、地学の大学院を出て民間企業は雇ってくれはしないだろうし、大学のポストも
奪い合いの状態なのだと思う。
で、災害が発生したら、情報を出せと迫ってくる。
だったら予算を配分してくれよ、と言いたくもなるだろう。
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天気予報が、狭いエリア内でなら確度の高い情報を出せるのは、大気をモニタリング
できるからだろう。
同様に、地下の状態をモニタリングできれば、火山の噴火や地震の発生の情報を
知ることができるのではないか。
たぶん、アイディアはたくさん出ているのだろうが、コストがかなりかかるので
地表にセンサーを置くぐらいしかやっていないような気がする。
まあ、実際に噴火や地震が発生することが事前に分かったとしても、それを止める
手段がないのでは意味が無いと思うかもしれないが、台風の進路を予想するのと
同じなので防災に役立つだろう。
気象庁はどのくらい研究しているのか、メディアは伝えてほしいものである。