コンサルティング企業は、いつごろから売上を伸ばしてきたのだろう。
昔は世間に隠れるようにして商売していたような気がする。
コンサル屋が得意なのは、無駄なものを指摘することである。
だが、無駄かどうかを判断する根拠は何かといえば、短期的な収益性
だろう。
極端なことを言えば、目が2つあるのは無駄だから、1つは売っちゃい
ましょうか、とシレッと提案できる人たちだ。
いや、立体的に見るには2つ必要だから、と反論しても、1つでも
ちゃんと生活できるし、あなたにはもうそんな余裕がないんですよ、
と脅し、完全に見えなくなるよりはいいでしょ、と追い込む。
なぜこんな集団に金を払わなければならないのか、よく分からないが、
よほど営業がうまいのだろう。
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自分がやっていることに、多少なりとも後ろめたさがある場合はまだ
いいが、本気で善いことをしていると思っている人もいる。
大学教育に口を挟んでいるコンサル屋などは、そのひとりかもしれない。
その人に訊いてみたいのは、あなたは大学までにどんな教育を受けた
のですか、ということだ。
そして、現在の地位を得るために、何一つ無駄なことはしなかったの
ですか、と。
教育における無駄というのは、事後的に検証してはっきりするもので、
事前に分かるはずがない。
なのに、あれは無駄、これも無駄というのは、本当に未来が見えるか、
単なる嘘つきかのどちらかだろう。
そして、コンサルティングというのは、私にはすべてお見通しですよ、
という態度で顧客をだます仕事である。
普通、それを詐欺と呼ぶ。