Boaz2013-09-04

2007年の12月に買ったHDDレコーダーの調子が悪い。
6年半、ほぼ“酷使”と言っていいほど使い倒したので、まあ壊れる
だろうな、と諦めている。


HDDレコーダーは、私の録画欲を満足させる大発明だった。
VHSテープとは比べ物にならないほどの便利さで、たぶん二度と見ない
と思われる番組も、次から次へと録画していった。


私以外の人間にとってはゴミでしかないDVDは、私が死んだらどうなる
のだろう。
そう考えると、私は日々ゴミを生産して満足していることになる。


かといって、もうこの録画欲は死ぬまで消えることはない。
私の最後の言葉は「あの番組を録画しておいてくれ……」に違いない。



大容量の録画装置は、放っておいても毎週ずっと同じ番組を録画して
くれる。
孤独死した人が何ヶ月も発見されなくても、もしHDDレコーダーがあれば、
容量のある限り自動的に録画し続ける。


誰かに発見されたとき、そのHDDレコーダーはどうなるかといえば、
たぶん処分されてしまうのではないか。
それとも中古家電市場に流されるのだろうか。
それはそれで、ちょっと恐ろしいと思う。