陽だまりの彼女

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

陽だまりの彼女 (新潮文庫)

新聞で、なにか思わせぶりな書評を読んだときから気になっていた。
映画化されるというので、そんなら読んでみようと思った。



たしかに、この話をネタバレなしで語るのは無理だ。
なので、もし「陽だまりの彼女」の内容を知らなくて、これから
読もうと思っている人がいたら、絶対に検索しないことをお勧め
する。



で、読んでみた感想をいうと、面白かった。
面白かったけれども、50年後にも古典となって読み継がれるような
作品かといえば、そうではない。
若い時に繰り返し聴く流行歌のようなものだろう。


もっと言うなら、中高生が対象のラノベを卒業した人が読むような
感じの物語だ。ラノベの向こう側、というか、社会人のためのラノベ
という感じ。


つまり、高校生で一応完結した話の続きを、主人公が社会人になった
設定で読むようなものだ。



映画化されるということは、それなりの読者がいるということである。
実はこの小説は、ラノベに飽きたらなくなった読者を囲い込んだ、
新しい市場を開拓したのかもしれない。


……いや、エンタメ系の小説は昔からこういう作品がたくさんあった。
私の勘違いだろう。


上野樹里松本潤というキャスティングはいいと思うので、あまり期待
しないまでも、映画を見るのを楽しみにしておこう。