- 作者: 春日太一
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2013/01/17
- メディア: 新書
- クリック: 7回
- この商品を含むブログ (19件) を見る
数年前にも自伝を出していたはずだが、こういうのは必ず裏をとらないと
いけない。
本書は春日太一という人が聞き書きをしているスタイルだが、どうも仲代
の発言をそのまま書き写したような気がする。
そういう留保を頭に置きつつも、日本映画の巨匠たちの作品に次々と主演
した人なので、話は面白い。
映画の黄金期はなんとダイナミックで荒々しいことよ、と思う。
不勉強なので、仲代達矢が一番ウマが合ったという小林正樹監督の
「人間の條件」や「切腹」を見ていない。
でも「人間の條件」は全部で10時間近い大作だからなぁ……
仲代達矢は、ハリウッド映画でいうとアル・パチーノにあたるのかな。
そういうと本人は怒りそうだが。
↓
私が勝手に思っていることだが、仲代達矢はマンガでも登場している。
「パトレイバー」の後藤隊長である。
ふだん飄々としていても、有事には切れ者に変わるあたりが、実に
仲代達矢らしいキャラクターと言える。
実在の俳優のイメージを、これほどうまくマンガにした例は他にない
のではなかろうか。