Boaz2012-11-26

自意識と年齢のズレは、昔からあることなのか、そうでもないのか。
私はオッサンだが、20代のころとほぼ変わらない。まったく老成して
いない。


近代以前でもそうだったのかは、知識がないので分からない。
なにしろ自意識の問題なので、本人が記録に残さないと証拠にならない。
あるいは、あの人は歳の割に若い人のやるようなことをしている、と
言われていた例が多いのかもしれないが、これも記録にあるのかどうか。


私の何の根拠もない勘では、ほとんどの人の自意識は若い頃とそう変わ
りがなかったのではないか。
ただ、オフィシャルな場所とか立場で振る舞いを変えていただけで、心
から老人になってはいなかったような気がする。


ていうか、老人の心って何? という疑問もある。
家族に対する責任で自分の欲望を抑えることだろうか。
あるいはいろんなものを諦めることなのか。これもよく分からない。



鉄道や昆虫などの、戦前からある趣味をやっている人(オタク)の
自意識と、マンガやアニメなど1970年代ぐらいから顕在化してきた
趣味をやっている人(やはりオタク)の自意識に本質的な違いはある
のかないのか。
たぶん、ないと思う。


おそらく、そういう趣味は老成を促さないのだろう。
特にサブカルチャー系の趣味は、大人になることを拒否しているような
気さえする。



いや、趣味は趣味としてきちんと弁別して、社会で大人としての役割を
果たしている人がほとんどだろうと思う。
それぞれの立場で大人としてのふるまいを身につけているだろう。
そうでないと、世の中がうまく回っていかないし。


ただ、1970年代に少年だった人が、2010年代には初老になっているのも
事実である。
マンガやアニメ好きが集団で老いていく現象は初めてではなかろうか。
それが社会にどう影響するかは、実際にこの目で見ないと分からない。