Boaz2012-05-24

米国人は子供のころから、ハンバーガーにせよホットドッグにせよ
アイスクリームのトッピングにせよ、自分がどれを増量してどれを
省いてもらいたいのか、細かく主張することを学習するそうだ。


スタバやサブウエイの注文なんかは、日本人の初心者には難しいが、
米国人にとっては当たり前なのだろう。
たぶん、後ろに並んでいる人を気にする、というマインドもないと思う。


そこで、日本にも同様のシステムで成立しているものがあった、と
いうことを思い出した。


ラーメン二郎である。


初めて注文する人にとって、ラーメン二郎のトッピングは呪文にし
か聞こえないだろう。
だが、自分の好みを細かく伝えていると考えれば合理的だ。


なぜ、ラーメン二郎だけアメリカンなシステムなのか。
それは、二郎のラーメンは自由度が高いからである。


なぜ自由度が高いのか。
それは、もともと慶応大学の学生が主な客で、店と客の風通しが
よかったからではなかろうか。


逆に言えば、日本の飲食店では、自由度を認めない代わりに、接客
を充実させた、と推測できる。
ニッコリ笑顔で応対するが、調理への介入は遠慮してもらう、という
スタイルが日本人には合っていたのかもしれない。


どちらが優れているという話ではないが、ラーメン二郎が確固とした
地位を築いているのは、日本にもそういう需要があるからだろう。
一蘭のラーメンは、専用の用紙に細かい注文を記入するスタイルで、
和洋折衷といえようか。


店側にとっては面倒くさいかもしれないが、日本の飲食店の接客が
どんどん悪くなっている以上、細かい注文を客に書いてもらうのは
アリだと思う。そういう店が生き残っていくのではなかろうか。