朝日新聞にウェブロンザの抜粋記事が載っていた。
河合幹雄という人の、光市殺人事件で元少年に死刑判決が確定
したが、それは間違いである、という論旨であった。


マクロ的に見れば少年犯罪は減少しているし、治安も悪化して
いないことは知っている。
そして、元少年も凶悪なモンスターではなかったであろう。


けれども、何の罪もない女性を強姦し、何の罪もない幼児を
殺害したのは事実である。
いくら元少年が、自分の母の自殺した姿を見ていようとも、
それが罪を軽くする理由にはならないだろう。
インテリの理屈では違うかもしれないが、素人の感覚としては
そうだ。


このような、本人も認めているし証拠も確実な凶悪事件に限っ
ては、死刑を超えた医療刑が望ましいと私は考える。
若く健康な身体を治験の材料にするのである。
しかも、できるだけ長く。


そして可能ならば、腎臓や角膜を必要な人に提供すればいい。
犯罪者の腎臓など欲しくないという人もいるかもしれないが、
人工透析に苦しんでいる人びとの中には、それでもいいから
腎臓が欲しいという人もいるだろう。


このような私の考えは、法の精神を踏みにじっているのだろう。
けれども、光市母子殺人事件で、弁護側が何が何でも元少年
死刑を回避させようと持ちだした屁理屈にうんざりした人も
多かったのではなかろうか。


河合氏は

 最高裁は、世論調査を見て、少年の刑事罰は軽くするという
司法界の常識が世間では全く受容されていないと解釈し、国民
を啓蒙するのではなく、「世論」に追随したようにみえる。

と書いている。


国民はバカなので、司法界が教えてやらなければならない、と
いうことだろうか? 
司法界の常識とやらは、常に正しいのだろうか? 
法律は法曹界のためだけに存在しているのだろうか? 


私は、普通の市民だった被害者の勝ち取った判決だと思っている。