今日の朝日新聞で、日本のマンガがフランスや米国でヒットしていたが、
そのブームも終わりか? という特集があった。
「ナルト」「ワンピース」「ブリーチ」に続く大ヒット作がないので、
単行本の売れ行きが激減しているという。
これらのマンガに限らず、海外の市場を意識して作ったマンガは、たぶ
んほとんどないはずだ。
日本のマンガは日本の読者のために作られている。
なので、外国の人に何が受けるかは、外国の人に読んで判断してもらう
しかない。
また、読むためのリテラシーも必要だ。
これに対して、ハリウッド映画は最初から世界市場をターゲットに製作
されている。
米国自体が移民の国だから、国内向けでもいろんな文化を意識しなけれ
ばならないので、誰が見ても分かりやすい作品でなければ受けない。
問題は、米国が戦略的に海外市場向けの大作を作ってきたことに対し、
日本は何もしていない、ということだろう。
そのあたりは、テレビドラマ市場で韓国が抜け目なくやっている。
もっとも、ハリウッド映画の大作というのは、米国の映画全体からすれ
ばほんの一部で、インテリ向けの小品や実にバカらしいB級・C級作品も
多いが、これらは日本ではあまり上映されない。
このあたりの層の厚さは、日本のマンガと同じだと思う。
と、ここまで書いてみて思ったのだが、フランスや米国のマンガの読者
は、どの階層に属するのだろうか? 朝日の記事には全く書かれていな
かったのだが。
日本のマンガがクールだと思う人たちは、おそらくアッパーミドルクラ
スの子供たちではないかと思う。
親が公務員とか手堅い職業に就いていて、子供もそこそこ勉強ができる
ような家庭が多いのではないか。
そういう中間層が日本のマンガを読まなくなっているとすれば、いった
い他に何をして楽しんでいるのだろう?
「ブームは終わった」と書き散らすだけではなく、もっと突っ込んだ記
事が読みたかった。