聖アグネスの日

今日はキリスト教では「聖アグネスの日」だそうだ。
興味があったのでググると、西暦304年1月21日に殉教した女性で、純潔・
庭師・少女・夫婦・レイプ被害者の守護聖人、とある。


レイプ被害者? 


日本語と英語の Wikipedia の記述によると、アグネスが12歳あるいは
13歳のとき、行政長官センプロニウスというオッサンが、アグネスを
息子の嫁にしたい、と言ったそうな。


アグネスがそれを断ったので、オッサンは彼女を死刑にしようとした。
(どういう長官だ?)


ところが、ローマ法では処女を死刑にすることを禁じていた。
そこでオッサンはアグネスを売春宿に叩きこむように手をまわした。


アグネスは神に祈った。いくつかのバージョンがあるが
1.彼女が祈ると、髪の毛が伸びて全身が包まれた
2.襲おうとした男たちが、一瞬にして盲目になった
3.襲おうとした男たちが、一瞬にして死んだが彼女の祈りで生き返った
という奇跡が起こり、アグネスの純潔は守られた。


その後、オッサンはアグネスに死刑を宣告し、火あぶりにしようと
薪に火をつけたが薪は燃えず、しかたがないので執行人は剣で彼女の頭を
切り落とした、あるいは喉を突き刺して殺した。


アグネスの血が床一面に流れたが、キリスト教信者たちは服にその
血を吸い取らせた。


……うーむ。
息子が恥をかかされたから12歳の女の子を殺す、というのが分からない。
古代ローマの長官は、やりたい放題か?


それから、どういう根拠で“処女は死刑にできない”という法律ができた
のだろうか。
今でいう少年法と同じなのかしら? それとも巫女を殺してはいけない、
という信仰のためか? 
いずれにせよ、面白い法律だと思う。


ところで、カトリック圏では、聖アグネス・イヴというのがあるという。
聖アグネスの日の前日(つまり1月20日)の夜、枕の下にローズマリー
小枝を入れて寝る。
そのとき夢に出てきた男性が将来の夫である、というなかなかロマンティ
ックな占いである。


はい、お菓子メーカーや入浴剤メーカーのみなさん、ビジネスチャンス
ですよ。
来年は、ローズマリーの小枝をおまけにつけるだけで飛ぶように売れる
かもしれませんよw