なぜおばさんのママチャリはうるさいのか

今日、ジュンク堂に行って本を買ってきました。
外に出て自転車に乗ろうとしたら、50歳ぐらいのおばさんが、私の自転車の
カゴに荷物を入れて、カギを必死でガチャガチャやっていました。


私が近づいて「あの、それ私の自転車なんですけど……」と言うと、おばさ
んは「あら、ごめんなさい、無理にねじこんだからカギが壊れてるかも」と
ぬかしやがりました。


私のカギを入れると、スムーズに開いたものですから、おばさんはそそくさ
と自分の自転車を探して行ってしまいました。
腹が立つ前に呆れてしまいました。


おばさんが認識している自転車は、カゴがあって黒いやつ、という実にぼん
やりしたものだったのでしょう。
私はおばさんの自転車を見ましたが、よく見ればかなり違うものでした。


これはおばさんに限らず、自分に興味のないものはみんな同じようなものに
見えてしまう、ということであります。


ガンダムに全く興味のない人は、ザクとグフが同じものに見えてしまうでしょ
うし、ハンドバッグに興味のない人は、形や色さえもぼんやりとしか認識で
きないでしょう。


ただ、自分が日常的に使うものでも、そういう扱いをするというのは、どう
でもいい消耗品だと思っているからでしょう。
メンテナンスという概念がないのです。


だから、おばさんが乗っている自転車はチェーンに油をささないので、キィ
キィうるさい音をたてるのです。
でも、自転車はおばさんの意識の外にあるものですから、それほどうるさく
感じないのでしょうね。