「ケロロ軍曹」はドラえもんの正当な後継者ですが、役割がやや
ばらけています。
のび太はケロロ、ドラえもんのポケットはクルル、ドラえもんの
保護者的な部分はドロロ、ジャイアンは夏美、しずかちゃんは冬樹
(と夏美)、という具合です。
実はドラえもん的な安定構造を生かしているのは、マンガではなく
アニメの方でありまして、オリジナルストーリーを作っているので
すが、非常にうまく作用しております。
一方、マンガの方は、階級と実力の差を後付けで埋めようとしたり、
一時的に迷いがあった時期もあったのですが、ここ最近は再び元の
ドラえもん的な世界観に(表面的には)戻っています。
実はケロロ軍曹には、武者ケロとかケロ0(ゼロ)など、外伝シリ
ーズがいくつかあって、子供を飽きさせないようになっています。
これらをすべて一人でやっていた藤子・F・不二雄がいかにすごか
ったかが分かります。
*
BSマンガ夜話で、なぜ日向家にはお父さんがいないのか、という
質問があり、うまく答えられていなかったようです。
これは、ギャルゲーに男は要らんだろう、という一言で済むような
気がします。
つまり、冬樹くんを主人公としたギャルゲーとしてみれば、他に
男性を登場させる意味はないのです。
そうすると、ケロロたち宇宙人は何なのか、ということになります
が、彼らはエロさを引き立てるギミックです(触手とか)。
だから、武器や道具を多様するギロロやクルルのようなキャラほど
夏美に発情するというわけです。
もう少し小洒落たことを言うならば、藤子・F・不二雄のマンガに
登場する父親のような役割は、一種の教養であります。
のび太のパパにしても、エスパー魔美の高畑くんにしても、父性的
な役割のキャラクターは必ず教養を持っています。
ところが、この教養の必要性が薄れてしまったために、現在では
マンガでそのような人物を出さなくてもよくなったのです。
とりあえずの教養はパソコンで検索できちゃいますから、パパに
教えてもらわなくても大丈夫なのですね。
ですから、もし今後ケロロ軍曹に日向家のお父さんが登場すると
すれば、芸術家的な人ではないかと思われます。
ま、なんだかんだ勝手なことを言いましたけど、私は吉崎観音の
むっちり系の女の子が大好きですから、できればエスパー魔美を
完全リメイクして描いてほしいな、と思います。エロエロですよ。