軍人の出世

空自の偉い人の論文が問題になって辞めさせられた事件があった。
私が疑問だったのは、自衛隊のトップなのにあのような発言をする人が、
なんで出世できたのか、ということだ。


普通の民間企業なら、利益を出した人が基本的には出世できると思う。
ところが、自衛隊営利企業ではない。
国を防衛するための組織である。


軍人というのは、祖国防衛のために、被害を最小限に食い止め、相手を
殲滅することが理想である。
戦時において、このような働きができる人こそがトップに行くべきだろう。


しかし、日本は幸運にも戦後60年間ずっと、どことも戦争していない。
戦争をしていないときに、軍人の優劣をどうやって判断するのだろう? 


きっと、模擬演習などをしたり、いろんな訓練をしているうちに、幹部
への適性を見極めているんだと思う。


しかるに、このような騒ぎになってしまったのは、本人はもちろん、彼
を出世させた人にも責任の一端はあるだろう。
何十年も平和な国の軍人は、どうやって評価されるのか、という疑問が
生じるのも無理からぬことだ。


もしかしたら、有事の際は、彼こそが真の軍人として抜群の働きができ
るのかもしれない。
だとしたら残念な話だ。どこかの国が大喜びしているだろう。