栄養ドリンク

ゼナのCMを見たら、岸谷五朗が演じるサラリーマンが洗面台の前で
突かれきっていて、でもこの後残業があるから頑張らないと、とゼナ
を飲んでいた。


疲れているなら休んだらいいのに、と思うのだが、栄養ドリンクと
いうのが普通に売られているのは、もしかしたら日本だけなのだろ
うか、という疑問がわいた。


香港とか台湾のコンビニでは売っていたような気もするが、よく憶
えていない。
ヨーロッパでは売っていなかったと思う。


栄養ドリンクは、疲れたときに元気を出す効能があると思うのだが、
半分は気のせいではなかろうか。
こんなことを書くと、発売している製薬会社に怒られるかももしれ
ないけれど、あれは飲んでも飲まなくても、大した違いがない。


けっこう高いものもあるけれど、私の経験では劇的な効果はなかっ
た。効くと思って飲むから効くのだ。


仕事で疲れたときに、栄養ドリンクを飲んでシャキッとする人は、
けっこう多いかもしれない。しかし、外国でそんなものが売れてい
るという話は聞いたことがない。


むしろ、外国ではリアルなドラッグが流通していて、そちらの方で
元気を出しているのではないかという邪推さえしてしまう。


そこまで仕事をしなくても、と怠け者の私などは思うのだが、日本
人は真面目なのかどうなのか知らないけれど、疲れた身体に鞭打っ
て働くのだろう。


アッパー系の麻薬が売れる国と、ダウナー系の麻薬が売れる国で世
界地図を色分けしたら、その国のGDPとパラレルな関係が分かるの
かもしれぬ。


栄養ドリンクは麻薬ではないが、これほどポピュラーな存在になっ
たのは、高度成長期以降ではなかろうか。
ヒロポンの代わりとは言わないけれど、どの代替薬になった可能性
は否定できないような気がする。