B型いじめ

B型自分の説明書

B型自分の説明書

この本が目にとまったので立ち読みしてみた。
私はB型だが、勝手にひとの性格を決められるのにうんざりしているので、ちょっとした話題
ならともかく、本気で血液型性格判断を信じている奴を見ると、ちょっと憐れに思う。


ぱらぱらとめくって最後の方のページを見ると、これはあくまでも洒落であって本気にしては
いけませんよ的なことが書いてある。
そういう保険をかけているあたりがセコい。
この本に対して、マジに怒れなくしているのだ。


しかも、これはB型の人が自分自身をチェックするという体裁になっている。
わざわざこんなものを時間をかけてやる価値はないと思うのだが、自己判断なので文句の言い
ようがない。


それでも、私はこの本を問題にしたいと思っている。
というのも、4種類ある血液型のうち、なぜわざわざB型を選んだのかが引っかかるのだ。
熟読していないから、本の中にちゃんと理由が書いてあったのかもしれないが、血液型性格判
断によると、B型はエキセントリックな性格とされているからではないか。


つまり、KYという言葉が流行ったように、異質なものはいじめられてしまう時代の雰囲気を反
映しているのでは、と勘ぐってしまう。
大衆は分かりやすい生贄をいつも求めているだろうから。


ABO式血液型分類と人間の性格に、科学的な関係はまったくない。
よしんば何らかの関係があったとしても、血液型は自分では選べないものである。
もし、この本のタイトルが「B型」ではなく「ユダヤ人」や「目の見えない人」だったら大問題
になっているだろう。


書店で平積みになっていたのが信じられないのだが、ほとんどの人はこういうことに鈍感である。
どうせなら、全ての血液型を出してほしいものだ。
B型をいじめるのは日本だけではないのか。