日本の学力

新聞に国際学習到達度調査(PISA)の結果が出ており、日本人は学力が低下した、と嘆いて
いた。
こういう書き方をするということは、日本は学力で世界のトップにならなければいけない、という
思想が背後にあることがわかる。


はっきり言って余計なお世話だろう。
この調査で分かることは、数学や理科の応用問題があまりできない、ということだけで、別
に日本人がどんどんバカになっているということではない。


ただ、この調査をまとめるのも報道するのも受験エリートなので、試験はできて当然、と思っ
ているのかもしれない。
別にテストの点が悪かったらこの世が終わるわけではあるまいし、さっさとPISAの結果なんか
忘れてしまえばいいのに、と思う。


上位の国を見ると、フィンランドだったり台湾だったり韓国だったり、そこそこ頑張っている
けれど、トータルな国力で日本と比べるとどうだろうか。
私は日本の方が優れていると思う。


そして、このテストは15歳の子供が受けたそうだが、仮にある世代の学力が落ちていたとして
も、別の世代でカバーすればいいではないか。
それとも、いま15歳の子供たちは、全人格まで否定されなければならないのだろうか? 


科学技術というのは、なにも国民全員がトップクラスの頭脳を持たなくてもいいのである。
現に、いま日本で携帯電話や液晶テレビの仕組みをちゃんと説明できる人は、人口の何%いる
のか。
そんなことを知らなくても便利な生活はできるし、将来も不安になることはない。


むしろ、今回の調査の結果にオロオロし、教育政策をいじくりまわす方が愚かだと思う。
メディアは不安を煽るよりも、それがどうした、と笑い飛ばすべきなのではないか。
ミシュランでもそうだが、日本人は外国からの評価を気にしすぎである。
必要なのは、そういうものをあまり気にしない胆力だろう。



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