教員採用

今月の10日、松山市で発覚した事件である。読売新聞から引用する。

小学教諭 無免許で採用


書類に架空番号 5か月担任


 県教委は10日、中学校の教員免許しか取得していない20歳代の男性を今春、小学校教諭として
採用していた、と発表した。男性は松山市内の小学校で担任をしていたが、採用は無効となり、
失職。小学校は9日、保護者に事情を説明して謝罪した。男性の“授業”は、校長の裁量で「教育
活動」として認められるという。


 県教委によると、男性は中学校の免許を取得後、県内の中学校で講師を務めていたが、小学校
の免許を取ろうと、大学の通信教育過程に入学。昨年7月の採用試験の願書には、大学が発行した
「免許状取得見込み証明書」を添えて出願し、合格していた。


 ところが、男性の場合、大学で必要な単位の試験を受けるのが遅くなったため、今年9月の卒業
まで教員免許が出ないことになっていた。再三、男性に免許のコピーの提出を求めていた県教委が、
今月6日に大学に確認したところ、未取得が発覚した。


 男性は「そのうち免許が届くと思っていた」と釈明しており、採用後に提出した書類には、架空
の免許番号を書いていた。


 県教委の平岡長治・指導部長は記者会見で、「本人の言い分を信じて任用してしまい、申し開き
ができない」と謝罪した。

ということらしい。


私が不思議なのは、教員免許って何? ということである。


この男性教師は、県教委の採用試験・面接に合格し、5か月間ずっと小学校の先生をしていたので
ある。たぶん、バレなければずっとやっていたのだろう。


これが、保護者からどうもあの先生はおかしい、という苦情が入っていたならともかく、普通の小
学校教師として通用していたのだから、免許の有無はいったいどういう部分に関わるのか、よく分
からないのだ。


ちなみに学習塾の講師は、教員免許などなくても誰でも教えることができる。
私も小学生を教えたことがあるが、難しかった。あれはプロじゃないとなかなかうまくいかないも
のである。


ともかく、もし教員免許の有無がそれほど重要ならば、それを見抜けなかった県教育委員会の採用
担当の目は節穴ということになるし、厳正な審査の結果、男性教師を合格させ、小学校へ赴任させ
たとしたら、彼は小学校で教える能力が十分にあったことになる。


単なる手続きの問題としても、教員免許が提出されない以上は採用を認めるべきではなかったので
はなかろうか。なんでそのまま合格させたのかも分からない。


この事件とは関係ないが、指導力不足で再研修を受ける教師が何人かいるらしい。
そもそも、指導力が不足しているのに、どうやって教員採用の狭き門をくぐりぬけたのか、私には
よく分からない。


教育委員会は、指導力があるかどうかを全く考慮せずに採否を決めるのだろうか? 
それとも、やる気満々で赴任してきた新人教師が、がっくりと鬱状態になってしまうような職場環
境を放置しているせいなのかもしれない。


恐らく、そんな余裕もないほど膨大な事務処理をしなければならないのだろう。
書類にまとめたら教育がよくなるとは思えないのだけれど。


ところで、件の男性教師は、なんで中学校から小学校へ行きたかったんだろうか。
ロリコンだったから、というのはベタな中傷だとしても、中学でつまずいている生徒があまりに多
いから、小学生のときにちゃんと教えたい、という理由だとしたら、すごく熱心な先生に思える。
ブラックジャックのような、無免許教師として伝説になったら面白いのだけれど。


本文と写真はまったく関係ありません

从´∇`从<先生はほんとに先生なんですか?
川*^∇^)||<先生ですよ、私は