電子レンジ

うちの電子レンジが壊れた。
母がサツマイモをふかそうとしてスイッチを入れその場を離れたのだが、適温でレンジが停止
せず、ずっと加熱し続けたらしい。


いやに焦げ臭いので私が二階から降りてくると、電子レンジから物凄い煙が。
あわてて扉を開けて水をかけると、そこには炭化したイモの残骸が残されていた。


以前から調子が悪かったのだが、これはもう使えないだろうということになり、新しい電子レン
ジを買って取り替えた。
高級な機能は使わないので、温めるだけしかできない1万円のものにした。


そういや、ずいぶん前から使っていたなぁ、と思って側面を見ると、なんと81年7-12月製造とラベ
ルが貼ってあった。もう26年も使っていたのだ。
そりゃあイモも炭になるだろう。ごくろうさまでした、と電子レンジに合掌した。


いったい家電というものの耐久年数は、どのくらいを設定しているのだろうか。
こないだ三洋かどこかの扇風機が発火するというニュースがあったが、30年前のものだったと思う。
メーカーも、まさかそこまで長く使うとは思ってもみなかっただろう。


丈夫で長持ちする製品を作れば、それだけ信用が増しブランドの価値も上がる。
しかし、それではなかなか買い換えてくれないことになり、メーカーの儲けにはならない。
都市伝説だが、ソニータイマーというものがあり、ソニーの製品は補償期間を過ぎると中のタイマ
ーが作動し壊れる、というまことしやかな噂があった。


昔は、家電が壊れたら修理して使うものだった。
もともと高いものだったし、コンピュータで制御されていなかった時代だったら、部品を交換した
ら、たいていは動いてくれた。
ドラえもんでも、テレビが壊れたのをチョップして直す、という話があったと思う。


ところが、いまでは家電は使い捨てみたいになっているし、部品の在庫もそれほど長く取り置かな
くなったようだ。
価格が下がったので、修理するより買い換えた方が安い、という例もあるだろう。


エアコンや冷蔵庫のように、技術革新が進んで従来より電気を消費しなくなったものなどは、古い
ものをいつまでも動かしていると損することもある。
高齢者にはなかなか納得できないだろうけど。



これって生産拠点がグローバル化したせいなのか、ハードやソフトが精密になりすぎたせいなのか、
素人にはよくわからない。
(自動車も、リコールする率が増えているような気がするけど、昔の方が故障が多かったのかな?)


一方で、パソコンやその周辺機器は、壊れることを前提に売っているような気がする。
消費者もそれに慣れてしまっているので、多少のトラブルでは動じない(と思う)。


メーカーにとっては痛し痒しなんだろうけど、たまにはびっくりするぐらい丈夫な製品を市場に送
り出して、ブランド価値を高めてみてはどうかな、と思う。
高性能・多機能をやめて、シンプルで長持ちするものを売れば、シルバー市場で受けるんじゃない
でしょうか。


本文と写真はまったく関係ありません

从o゚ー゚从<丈夫で長持ち、須藤茉麻です
州*‘ o‘リ<ママ、壊れないでほしいゆー