グーグル革命の衝撃

NHKスペシャルで「グーグル革命の衝撃」を見た。
よく取材させてくれたなぁ、と思ったけど、KDDIと提携したから、その線で許可されたのかもしれない。
内容は新書で書いてあることと同じようなものだったけど、実際に映像で見ると面白い。
ただ、グーグル本社の人って、Geekというかオタクっぽい人ばかりなのかなぁ、とあんまり良くない
印象を持った。


私はグーグルがやっていることは、世界をドラえもん化することだと思っている。
たぶん、社員にドラえもんを読ませると、普通の米国人にはない、熱い反応をするのではないか。
グーグルの世界観は、個人で使うのはとても便利だけど、世界中で使われたら大変なことになる技術、
という意味で、ドラえもんの世界観と非常に似ているのだ。


すでにグーグルマップは実現しており、藤子・F・不二雄先生が生きていればびっくりするに違いない。
自動的に本を推薦するシステムがあるならば、それを発展させて、自動的に好きな音楽を演奏してくれる
「ムード盛り上げ楽団」を携帯やPCに常駐させることだって可能だろう。
個人情報と便利さは、グーグル世界においてはトレードオフの関係にある。


だが、例えば「どこでもドア」が本当に発明されたとしたら、どうなるだろう? 
どんな場所にでも一瞬で行けることで、世界は全く変わってしまうはずだ。
運輸・流通業界は壊滅的な打撃を受けるだろうし、テロリストや変質者が悪用するかもしれない。
「どこでもドア」で行っていい場所と悪い場所をフィルタリングするのは誰なのか、という話も出て
くるだろう。
(こういうたとえ話をどっかで読んだ気がするが、出典を忘れてしまった)


この、マンガの中でだけ通用する無邪気さと、現実化したときのインパクトの乖離が、グーグルを不気味に
させている要因ではないかと思う。
テレビにも映っていたが、グーグル本社にあるホワイトボードには、社員が実現させたい願望が樹系図
ように描かれている。
グーグル通貨、グーグル政府、株式市場をコントロール、などなど。


これらの願望自体は、非常に子供っぽいものだ。
あんなこといいな、できたらいいな、である。
しかし、ウェブ上では話が違ってくる。本気でやんの? と引いてしまうようなことばかりだ。


こういう無邪気なエンジニアたちを見ると、私はついマンハッタン計画を連想してしまう。
方向性は違うかもしれないが、研究しているときは面白くてしょうがなかっただろうし、基本的には
悪意がない。そこが恐ろしいのだ。


まあ、そこまで怖がることはない、とも思う。
便利な道具は使えばいいし、実際これを書くときだって何度かグーグルで検索した。
それでひどい目に遭ったことはないし、これからもないだろう。たぶん。


ところで、ふと思ったのだが、グーグルで検索した結果をソートして、下位から表示することは
できるのだろうか? 特に意味はないんだけど、検索した単語から最も離れてヒットしているのは
何かなぁ、と知りたくなって。
そういうお金にならないことはやらないか。


search engine の engine には、何かを爆発的に加速させるもの、という意味があるらしい。
そのエンジンの燃料は、人々の欲望なんでしょうね。
すでに「欲しいものが、欲しいわ」の世界になっているだけに、ますます検索する行為にみんなが
熱中するというわけだ。


本文と写真はまったく関係ありません

川*^∇^)||<ときどき自分の名前で検索することがあるんだけどね
州*‘ -‘リ(けんさく‥‥?)