最近の顔写真

話題性のある事件が発生したとき、マスコミは被害者や加害者の顔写真を入手する。
ふつうは家族や友人から借りるのだが、後味の悪い思いをする人もいるだろう。


ここ最近の事件だと、妹を殺してバラバラにした浪人生や、夫を殺してバラバラにした主婦がニュースで
とりあげられており、それぞれの写真が公開されている。
で、加害者である浪人生や、被害者である夫の写真が、学生服を着ているときのものだったりすると、
ははあ、卒業アルバムしか入手できなかったんだな、と思う。


やはり個人情報を守ろうとする意識が高まったので、遺族や加害者の家族から簡単に写真を借りられなく
なったのだろう。
私を含めて多くの人は、単なる好奇心で顔を見たいだけだから、なるべくなら顔写真なんて報道しなくて
もいいかもしれない。


もうひとつ気になったのは、もしかすると学生服のころの写真しかないのではないか、ということだ。
ちょっと前になるが、新潟で少女を長期間監禁していた事件があって、そのときの容疑者の顔写真も
たしか高校生ごろのものだった。


この場合は、たぶん事件が発覚するまで、容疑者はほとんど被写体にならなかったのだろう。
引きこもりだったら、誰も写真なんか撮らないし。


あれ、自分はどうなんだろう、と考えたとき、やはり日常的に被写体になることはほとんどないことに
気づいた。
独身で、彼女もなく趣味もないオッサンがカメラの前に立つことは、あんまりないだろう。
(例えば、アイドル好きな人だったら、同好の士が集まったときに記念に写真を撮ることが多いだろうけど)


女性はどうなんだろうか。
中高生のプリクラ手帳なんかを見ると、異常なぐらい写真を撮っているけれど、プリクラを卒業して
しまうと、それほど被写体にならないのかもしれない。
男と同様に、仕事があまりに忙しすぎて、気がついたら一年ぐらい写真に写ってないな、という人も
いるかも。


映画を見ると、米国人は妙に写真好きだなぁ、とは思うが、彼らは写真をパブリックなものとして
考えているような気がする。
よく、会社の机の上の写真立てや自分の手帳に家族の写真を入れておくのを見るけれど、ああいう
他人に見せることを前提にしているものが多いのではないか、と。


逆に日本だと、写真と言うのは割とプライベートなものと考えられているような気がする。
自分のアルバムを見せる相手は、かなり好きな人や信用できる人だったりしないだろうか? 


その中間にあるのが学校の卒業アルバムだから、メディアはまずそこから引用するのだろう。
そして取材が進むにつれて、拘留され移送中の動画とかで現在の姿を映して視聴者を満足させ、
やがて事件が忘れ去られておしまい、という流れになる。
(あとは裁判でのスケッチでフォローされるのかな)


私は、客観的に見てドランクドラゴンの鈴木みたいな容姿なので、写真に撮られることは嫌いだった
のだが、最近の写真が一枚もないのもどうだろう、と思って、今年帰省した友だちに写してもらった。
誰かに撮ってもらえるだけ、私は幸せなんだなぁ、としみじみ感じたですよ。


本文と写真はまったく関係ありません

从 ´ ヮ`)<うちの店、顔はNGやけん