男言葉と女言葉

いま読んでいる本で、女は女言葉と男言葉の両方を自在に使っているが、男は男言葉の
一種類しか持っていないから、それだけ言語空間が狭い、というようなことが書いて
あった。


なるほど、40歳以下の女は、リラックスできる相手には、基本的に男言葉を使っていると
思われる。そして、オフィシャルな場面では大人語を使っており、女言葉なのは男に
甘えるときぐらいではないか、という気がする。


もっとも言葉の使い方は個人差があるから、どんな場面でもブリブリの女言葉を使って
同性に激しく嫌われる女もいるだろうし、思春期に「ボク」という一人称を使う女子も
いるだろう。


ただ、たしかに女は言葉のギアチェンジというか、変化のさせ方が細かいと思う。
その変化についていけない人は、仲間はずれになるのだろう。
男の同調圧力は、酒が飲めるとかワイ談ができるとか、そういうマッチョなイメージが
あるのだが、女はもっと細かい部分に同調圧力がかかっているような気がする。


だから、一概に女の言葉遣いの方が豊かであるという話に同意はできないのだが、
相手にあわせて言葉遣いを考えるよりは、楽な相手と男言葉で喋っている方が楽だろうな、
とは思う。


一方、男であるが、例えばタメ口をたたけるような関係の友人に、オカマ口調で話しかけ
たらどうなるだろうか。
大丈夫か、と心配されそうな気がする。


テレビのバラエティ番組ではどうなんだろう? 
オカマ口調を基本として人気を博したのは、いまだと藤井隆マシュー南というキャラ
クターだろうか。
(KABA ちゃんとか山咲トオルは、実際にあちら側の人なので別だと考える)


てことは、女は男言葉を使っても、ガサツだとか色気がないとかあまり言われなくなって
いるが、男が女言葉を使ったら、ひょっとしてゲイ? とマジで思われる可能性がある
のか。
なんかバランスが悪いな。


ウェブ上の文章は、基本的に社会人の言葉か男言葉であるが、2ch語のような内輪だけで
通じるようなジャーゴンを使っている場合もあって、どうもよく分からない。
ただ、「〜のよ」とか「〜だわ」といった口調は、ほとんど使われてないと思う。


そうすると、大正時代に東京の山の手で発祥したと言われる(?)女言葉は、もしかしたら
絶滅の危機に瀕しているのかもしれない。
日本映画の黄金期だった1950年代の女優の言葉は、なかなかきれいなものだったと思うが、
今の人は違和感があるのかも。


本文と写真はまったく関係ありません

(;^▽^)<ふだんは、こんな言葉つかわないのよ!