機内持ち込み

ずっと西荻で散髪をしていたのだが、担当だった人が独立して府中に移転したので、
私もそこへ通い始めた。髪型の注文をいちいち言わなくてもいいのがメリットだ。
その人に聞いた話。

彼女は鹿児島出身で、お盆に帰省しようと思った。
そのとき、両親の髪を切ってあげようと、美容師用のハサミを手荷物に入れた。
自分の分身ともいえる大事な道具なので、荷物として預けられなかったのだ。

ところが空港の持ち物検査で引っかかり、そのままでは搭乗できないと言われたので、しかた
なく係員にハサミを預けて、到着した鹿児島空港で受け取ったという。

ハイジャックを防ぐために協力することはしょうがないとはいえ、何かちょっとだけ引っかかる
話だと私は思った。
確かにハサミは凶器になるかもしれないが、だったら格闘家の両腕は取り外さなければならない
のではないか、とイヤミのひとつも言いたくなる。

飛行機が乗っ取られた場合、地上からコントロールが不可能なのと、墜落・爆発する可能性も
あるから、搭乗前に検査が必要なのは分かる。
しかし、99％の人はハイジャックなどしないにも係わらず、一度はその疑いを受け、謝罪の
言葉もないのだ。
この怒りはどこへ持っていけばいいのか？　過去のハイジャック犯か？　

一方、新幹線に乗るときは手荷物はノーチェックである。
外部からコントロールできるし、レールの上を走っているので予想外のところへ移動できない
から、乗っ取っても得なことはあまりないからだろう。

しかし、ああいう高速で移動しているものは、やはり危険であることに変わりはない。

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こんな映画もあったし、無辜の人間を大量に殺害する目的ならば、飛行機よりも新幹線だろう。
（かといって、新幹線にも手荷物検査が必要だと言っているわけではない）

もし、飛行機の手荷物検査をなくせば、どのくらいの頻度でハイジャックや爆破事件が発生するの
だろうか。
そりゃ、一件もおきてほしくはないけど、それを上回るメリットがあると思うのだがなぁ。