モンティ・パイソンに、「親子間階級闘争」というコントがある。
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労働者階級の言葉を使う親父と、中産階級の言葉を使う息子が言い争うが、実は親父の
方がインテリで、がさつな言葉遣いながら、難しいことを喋って息子を論破する、という
内容だったと思う。
英国では、階級によって言葉遣いが違うらしい。
本当かどうか知らないが、言語学者は、その人の訛りを聞いて、どの地方のどういう
階級の人かが分かるそうだ。
日本ではどうか。
8年ぐらい前、私が夜中に吉祥寺南口の吉野家で牛丼を食っていたとき、タマゴを注文し、
かきまぜようとしてひっくり返してしまったことがあった。
そのとき、バイトの店員さんが、さっと後始末をしてくれ、新しいタマゴを出してくれた。
食べ終えてお金を払うとき、タマゴは1個分しか請求されなかった。
「あの、タマゴひっくり返しちゃって‥‥」
と言うと
「いいんですよ。また食べに来てください」
とにっこりされた。
以来、私は吉野家を贔屓にしている。
思えば、あのバイトの店員さんは、とてもきれいな言葉遣いをしていた。
(単に、いい人に当たっただけかもしれないけど)
一方で、例えばコンビニの店員にタメ口をきかれてムッとするような体験がないだろうか?
私は、だんだんと階級によって言葉が分離しつつあるのではないかと思う。
階級というと大げさだが、いわゆるDQNと呼ばれる人々の言葉と、そうでない人々の
言葉は、聞いたらすぐに分かるのではないか?
というのも、彼らは基本的に語彙が少ないために、抽象的なことを喋ることができない。
そして、欲望を制御できないので、思ったことをすぐに口にしてしまう。
仕事をしても、マニュアル以外の会話ができない。
今は過渡期だが、あと20年もすれば、日本でも労働者階級の言葉と中産階級の言葉が
分離する可能性があると思う。
そして、ファストフードなどの接客において、これまでの水準を維持できなくなるのでは
ないかと危惧するのである。
確か、それを先取りするコントを数年前に「SMAP×SMAP」でやっていた。
渋谷のファストフード店のアルバイトが、全員ギャル男とギャルで、まともにオーダーも
とれないが、怖い人がやってきたらきちんと対応する、という内容だったと思う。
そろそろ現実になりそうで怖い。
本文と写真はあまり関係ないです
(イタリア トレヴィの泉)