鉄道オタク

タモリ倶楽部で、ときどき鉄道オタクの回がある。
四国松山では今週(首都圏では先週)、「東出マネージャーと聖地巡礼:KATOを1日周遊」
がオンエアされた。
KATOというのは、鉄道模型Nゲージを作っている会社で、鉄道模型が好きな人にとっては
まさに聖地のような場所だそうだ。


で、タイトルにある東出マネージャーというのは、アイドルのマネージャーをしているが、
鉄道オタクであり、その元祖(?)は南田祐介という、やはりアイドルのマネージャーだ。
このキャラクターが面白くて、ついつい楽しみにしてしまうのである。


実は、私の兄が鉄ヲタで、若いときにはJR東日本JR北海道を全線踏破している。
私は、なんでわざわざ北海道まで汽車に乗るために飛行機で行くのか、その情熱がさっぱり
分からなかった。


しかし、鉄ヲタは身近にいると、これほど便利な人もいないのである。
わざわざ時刻表をくまなく調べて最適なルートを教えてくれるし、こちらのうろ覚えな
知識を瞬時に正してくれる。


そのせいか、鉄ヲタには全く嫌悪感もなく、むしろ尊敬している。
自分にも、そのような情熱を傾けられる何かがあれば、人生がもっと楽しかっただろうと
後悔すらしているよ。


そういや、首都圏は世界で最も鉄道が発達した地域でしょう? これほど鉄道が正確に
運行されている国も、ほかにないんじゃないかな。
だから、鉄道が大好きになる人がたくさんいるのも当たり前だ。
昔、遠藤周作が、阿川弘之の乗り物オタクぶりをからかっていたものだが、彼の鉄道
エッセーは面白かった。

南蛮阿房列車 (新潮文庫 あ 3-5)

南蛮阿房列車 (新潮文庫 あ 3-5)


しかし、宮脇俊三以降、彼の衣鉢を継ぐ作家はいない(と思う)。
鉄ヲタはたくさんいるんだろうけど、文才のある人は少ないということか。
ジャンルが細分化してしまったからかもしれないけど。


マンガでは、鉄道に全く興味のない女性マンガ家が、鉄ヲタに振り回される作品があって、
けっこう面白かったな。

鉄子の旅 (1) (IKKI COMIX)

鉄子の旅 (1) (IKKI COMIX)


ちなみに、私が生涯で最も気合を入れて時刻表をめくったのは、山科で乗り間違えて
湖西線近江塩津まで来てしまったときだ。
どうやったら名古屋に行けるのか、あのときほど真剣に調べたことはない。