プチ文盲

若い人が話すのを聞いていると、あまり違和感がないのだが、ブログなどの文章を読んで
いると、おかしなことに気づく。


「うろ覚え」を「うる覚え」と書いたり、カツラの略を「ヅラ」ではなく「ズラ」と
書いている。
あるいは、「話」という名詞を「話し」と書いたりすることも、よく見る。
(米国で「the」を「Da」と表記するのもそうなのかね?)


原因は、耳で聞いて憶えたことを、文字で確認してないからだ。
こういう間違いをする人は、過去にも一定の割合でいただろう。
ただ、彼らの文章を目にする機会がなかったにすぎない。


いまはケータイやネット上で、誰でも文章を書いて発表できるようになった。
ひらがなを漢字に変換する機能がついているので、書き間違いはない。
しかし、正しい漢字の使い方や、ひらがな・カタカナの表記は、ある程度の能力が
必要なので、マシーンが進歩しても馬脚を現す。


こういうプチ文盲な人々は、誰かに間違いを指摘されるまで気がつかない。
自分の文章に不安がないので、辞書を引いて調べることもない。
そして、間違いを指摘されると、逆上するのではないかと思う。


もちろん、人間なので誰でも思い違いというものはあって、私も長い間「フォーリーブス
というグループのことを「フォーリー・ブス」と読んでいた(歳がバレるな‥‥)。
正しくは Four Leaves “四葉”である。ああ、恥ずかしい。


あるいは「出来」を“しゅったい”と読めず、ずっと“でき”と読んでいた。
穴があったら入りたい。
(もっとも、これはそういう苗字の人がいたから、しょうがないかもしれない)


だから、プチ文盲の人々に上からものを言うことはできないのだが、せめてもう少し
本を読もうよ、ということは言いたい。


ブログなどの個人で書いている文章は、基本的に他人が校閲してないので、間違いは
そのままアップされてしまう。
いくらいいことを書いてあっても、間違いを発見してしまうと、私は書き手の評価を
下げてしまう。もったいない話だが。


ま、そのうち間違いが定着して、日本語になるのかもしれない。
「正しい日本語」なるものを信奉しているわけではないから、別にいいんだけどね。