信用はタダではない?

本当かどうか知らないのだが、輸出入の際に品物の10%は誤差として認める、という慣習が
あったそうだ。
レアメタルの貿易をやっていた元商社の人が言っていたのだが、10tのクロム鉱石を輸入
する契約を結んで、実際の積荷が9.3tだったとしてもセーフなんだとか。


あるいは、食べ物やお酒などの輸入にしても、途中で破損したりチョロまかされる分を
あらかじめ考慮して、総輸入数量を契約するらしい。
たぶん、日本から積み込んだものは、それほど誤差がないと思うのだが、外国からの
ものはいい加減なものが多いのではあるまいか。あくまで想像でしかないけど。


今日の朝日新聞

アルバイトをしていたスーパーマーケットのポイントカードを偽造したとして、警視庁は
荒川区に住む私立大学1年生の女子大生(19)ら18〜22歳の男女5人を有価証券偽造の疑いで
逮捕した。


ポイントは、買い物時に現金に換算できるようになっていた。5人は、1億5千万円の買い
物で得られる150万円相当のポイントがたまったようにカードを偽造し、約100万円分の
買い物をしていたという。

という記事が載っていた。


考えてみれば、我々は人を採用するとき、悪いことをしないであろうという前提で
雇うのだと思う。
そして、日本は比較的、まじめな人が多い社会だったのだと思う。


たぶん、これからは外国並みにモラルが崩れてくるような気がする。
コンビニの店員に深夜勤務を任せていたら、朝になって売上金や商品を盗まれていたとか、
トラックの荷物がごっそり抜かれているとか、そういう事件が頻発するのではないか。


そうすると、人を監視するシステムを作らなければならず、それらのコストは商品に
加算されていく。あるいは、治安のいい場所と悪い場所が区別されていき、下層の
人間は上層の職業に就けないようになるかもしれない。


信用というコストは、いままで誰が負担してきたのだろう?